キタサンブラック

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キタサンブラック

キタサンブラックとは、メディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクター「ウマ娘」の一人。モチーフは2010年代中頃から後半にかけて活躍し、GⅠ7勝を挙げた優駿であると同時に国民的人気歌手・北島三郎の所有馬としても知られる競走馬『キタサンブラック』号。

合言葉は、「まずやってみよう!やってみなきゃ何も始まらないもん!」

プロフィール

  • キャッチコピー:みんなの心を照らす!明朗快活お祭り娘!
  • 誕生日:3月10日
  • 身長:162cm
  • スリーサイズ:B85・W56・H88
  • 靴のサイズ:左右ともに23.0cm
  • 学年:中等部
  • 所属寮:栗東寮
  • 得意なこと:マッサージ
  • 苦手なこと:見て見ぬふり
  • 耳のこと:音感に優れている
  • 尻尾のこと:尻尾でも重たいものが持てる
  • 家族のこと:父の弟子たちも同居の、30人家族
  • ヒミツ:①好きなものはたいていひと目惚れ/②砂糖菓子を食べだすと止まらなくなってしまう
  • 自己紹介:あたしはキタサンブラック!お祭りみたいにみんなが盛り上がる最高のレースを目指して、全力で駆けるよ!
  • CV:矢野妃菜喜|

お祭り大好き!元気で明るい人情派ウマ娘。困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き…… たくさんの人に慕われる優しい子だが、たまにべらんめぇ口調が飛び出す。そんな彼女は夢をまだ知らない。だからまっさらなまま笑顔で走る。眩い光に溢れる未来に向かって! (ウマ娘ポータルサイトより

概要

メディアミックス作品『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘。実在の競走馬であるキタサンブラックをモチーフとする。 アニメSeason2にてトウカイテイオー(ウマ娘)に憧れるトレセン学園入学前のウマ娘として初登場。サトノダイヤモンド(ウマ娘)と仲良しである。 後にゲームでもトレセン学園に入学後の成長した姿で実装された。

アニメ版

Season2

「私、トウカイテイオーさんの大大大ファンなんですっ!!」 プロフィール

明朗快活で元気いっぱいな女の子。無邪気でどんなことにも積極的にチャレンジする行動力も魅力のひとつ。 トウカイテイオーに憧れの感情を抱いている。サトノダイヤモンドとは幼馴染ともいえる仲。 アニメ公式サイトより

サトノダイヤモンドのことはもっぱら「**ダイヤちゃん**」と呼び慕っており、小学校の席も隣であることが明かされている。第1話でテイオー本人と会って以来、彼女にも「キタちゃん」呼びされたりと良好な関係を築いている。

10話では3度目の骨折を発症したテイオーの復帰を願って本人に手作りのお守りを渡そうとしたが、この時既に引退を決断していたテイオーには受けとることができなかった。

    • キタサンブラック「あ…あの、私、テイオーさんみたいになりたくって…夢なんです!」**
    • テイオー「…ごめんね、それ諦めて、他の子を目標にした方がいいよ」**

憧れの存在に「諦めて」と言われ、キタサンブラックもその場ですすり泣くことしかできなかった。しかし、テイオーの引退を発表する意味でも開かれたファン感謝祭には当然の如く最前列に駆けつけ、彼女へ涙を堪えながら自分の最後の思いを伝える。その姿は、[[ルドルフ>シンボリルドルフ]]に憧れを抱いていたかつてのテイオーそのものだった。

    • 「テイオーさん!私、待ってます!…ずっと待ってます!また走ってくれる日を!」**

この言葉が切っ掛けとなりトレーナーや観客の引き止め、そして[[カノープス>チームカノープス]]らの一大作戦がテイオーの引退発言より先に決行できたことを考慮すると、テイオーの復活を最後まで諦めずに信じ抜いた彼女や[[ターボ>ツインターボ(ウマ娘)]]の活躍は、見た目以上に重要な役割だったと言えるだろう(結果論ではあるが、純粋にテイオーの復活を一貫して信じていたのはキタサンブラックとターボだけである)。

その後は引退を撤回したテイオーにも無事お守りを受け取られ、ちゃっかりステージの壇上にも足を踏み入れていた。

13話では1年ぶりの復帰を果たしたテイオーをサトノダイヤモンドたちと共に応援、[[ビワハヤヒデ>ビワハヤヒデ(ウマ娘)]]に追い縋るテイオーに必死の声援を送る。テイオー奇跡の復活を目の当たりにした際には歓喜のあまり**若干首を絞めかける形で**サトノダイヤモンドに抱きついていた。そしてテイオーたちのウイニングライブを見届けたキタサンブラックは、決意を新たに誓いを立てる。

    • 「いつか、私も…」**

そして…。


    • 「だから言ったじゃない、大事な日の前は早く寝なさいって」**
    • 「だってだって、緊張して中々眠れなくってぇ…」**
    • 「…いよいよだね、ダイヤちゃん」**
    • 「うん、一緒に頑張ろう、キタちゃん!」**

ゲーム版

2021年3月30日よりサポートカードとしてゲームに登場。 2022年2月22日の「ぱかライブTV Vol.14 1st Anniversary Special!」にて、2月24日にアプリ一周年の節目に、満を持して実装が発表された。レアリティは☆3。

新キービジュアルでは最前を飾り、来る24日にはスペシャルウィークと共に一周年記念曲のダブルセンターを務めるなど、「ウマ娘二年目の顔」と言っても過言ではない扱いをされている。

小学生くらいの子供として登場していたアニメSeason2より20センチ以上も成長しているが(地味にトウカイテイオーよりも身長が上である)、史実のキタサンブラックは競走馬としての育成を始めた途端にぐんぐん大きくなり、最終的には『馬体重530kg』に達した大型馬と言うこともあり、「高等部に進学すると身長170cm以上に育つのではないか?」という声も。

史実馬、もとい現実のキタサンブラックの事実上のオーナーである北島三郎(馬主名義は北島のマネジメント会社である**大野商事**)のイメージそのままの人情家で、実際に有馬記念では騎手である武豊と共に法被を着て持ち歌の「まつり」を度々披露したエピソードから法被風の勝負服である。カラーリングは黒・茶色をふんだんに使い、法被の裾には現実の勝負服『黒・茶三本輪』のうちの茶三本輪があしらわれている。

また、アニメ2期放映終了後に開催されたストーリーイベント「Brand-new Friend」は入学直後のキタサンブラックとサトノダイヤモンドが主役になっている。

歌を歌う時は何故か妙にこぶしを効かせて歌うクセがある模様。 父親は多人数のお弟子さんと一緒に暮らす人情家の演歌歌手で、そんな環境で育った彼女も父親のように困った人たちがいたら助けてあげたり、周りの人たちを笑顔にしたいと思っている。

コパノリッキーとはサトノダイヤモンドと会う前からの幼馴染。

育成ウマ娘

-**☆3[錦上・大判神輿]キタサンブラック** 2022年2月に実装された☆3育成ウマ娘。 詳細が該当項目にて。

固有スキル

-**勝ち鬨ワッショイ!** 前方にいる時、レース後半の第3コーナーで速度を少し上げる、または終盤の向正面で力強く前に踏み込む。

-詳細に説明すると「先頭(1~2位)にいる状態で」「中距離以下のレースで第3コーナーにはいった場合は速度アップ」、「長距離レースで終盤に直線に突入した時、速度と加速力をアップ」するとのこと。

アオハル杯でのサポート編成時通り、逃げに特化したタイプ。成長率補正はスピード20%、スタミナ10%と通常衣装版の[[トウカイテイオー>トウカイテイオー(ウマ娘)]]と同じ値。 特筆すべきは覚醒レベル5で獲得可能な「烈風一閃」。長距離直線〇の上位互換スキルであり、今回初登場となる。また、以下の特殊イベントが発表された。

菊花賞の後に・喝采!三冠祭り!

名前の通り、クラシック三冠を達成すると発生。レースに応じたステータス上昇に加え、**全ステータス+10、やるき+1、スキル「リードキープ」Lv+2**を一挙獲得可能。なお、三冠のうち**皐月賞と日本ダービーは目標外**なので、忘れずに出走しよう。

有馬記念の後に・憧れを超えて

上記イベントを発生させる=クラシック三冠を達成すると、最終目標であるシニア級有馬記念に、隠しライバルとして**[[トウカイテイオー>トウカイテイオー(ウマ娘)]]が参戦**。この状態で勝利すると発生するイベント。追加でスキル「ポジションセンス」Lv+2を獲得可能。

Step with you!

大阪杯・天皇賞(春)・宝塚記念(シニア級)の春シニア三冠達成で発生。こちらもテイオーが登場するが、ライバルとしてではなく達成を祝福してくれる。効果はスキル「春ウマ娘〇」及び「軽やかステップ」ぞれぞれLv+2。ちなみに対象レースは**全て目標に含まれる**のでご安心を。

緊急開店!キタちゃんマッサージ

ランダム発生。疲れたトレーナーをキタサンブラックがマッサージをしてくれる。選択肢と効果は以下の通り。 -足:スピード+20 -腰:体力+10、根性+10 -肩;スキル「コーナー回復〇」Lv+2

その他

-下記のサポートカードで確定獲得できた強力レアスキル「弧線のプロフェッサー」が**覚醒スキルに含まれていない**。当然彼女自身をサポートに編成出来ないので、現時点で「プロフェッサー」を付けるのが非常に困難になっている上、後述の通り最強格スピードサポートカードである彼女自身抜きでの育成を強いられることになる。現在では他にも匹敵するレベルの強力なカードの選択肢があるとは言え、相変わらずスピードカードではトップクラスであることは間違いないため、トレーナーの腕が試される。 -育成シナリオには[[エアグルーヴ>エアグルーヴ(ウマ娘)]]の教えを受けているライバルウマ娘・**ブリュスクマン**が登場する(グラフィックはモブウマ娘と同じ)。任意出走の皐月賞・ダービーと目標の宝塚記念で交戦するが、**ステータスが他のモブどころかネームドウマ娘よりも高く、複数の金スキルまで持っている**かなりの強敵。モチーフは史実で幾度もキタサンブラックに立ちはだかった同期の二冠馬、**ドゥラメンテ**と推測されている(どちらも言語の違いこそあれど音楽用語で「荒々しくはっきりと」という意味。またエアグルーヴの孫に当たる)。モブが名ありで登場し、シナリオにもガッツリ絡むのは初の事態。「青鹿毛のウマ娘(サクセスブロッケン)」「4番ちゃん(クロフネ)」などのように名前がぼかされず、かつ史実では血縁関係のあるウマ娘が代理を務める訳でもないため、**「実名実装に向けて差し替え可能な形で登場させたのでは?」**という説もある。

サポートカード

SSR[迫る熱に押されて]キタサンブラック

ストーリーイベント「Brand-new Friend」のタイミングであったガチャ更新によって、追加されたサポートSSR。タイプはスピード。 ちなみにこのガチャはサービス開始以来、初のダブルピックアップであり、もう片方はサトノダイヤモンド

全てにおいて、**サービス開始後1ヶ月に追加されたSSRとは思えない性能を持っており**、連続イベ1、2回目共通でやる気アップ、2回目で体力回復(2回目は上の選択肢を選んでいることが条件。下の選択肢を選ぶとやる気アップ+体力回復がない代わりに、スキルのヒントをくれる)、金スキル「孤線のプロフェッサー」を連続イベで確定獲得。さらに別イベントでは「練習上手〇」をくれるなど、イベントが非常に優秀。トレーニング時のヒントで、「コーナー回復〇」、「直線回復」、「集中力」など、かなり有力なスキルのヒントレベルをくれたりなど、無凸でもかなりの性能を誇るが、完凸すると、トレーニング効果アップ実質15%に加え、スキルヒントLv3、何よりも**得意率実質100**という効果が追加され(2凸までで実質20、3凸で実質60)、**他のサポートカードとは比べ物にならないほど、スピードのトレーニングに来てくれるうえに、トレーニング性能も非常に高い**。

このサポカ自体は、中長距離、および脚質逃げの育成に向いているのだが、トレーニング性能の高さ、イベントの良さ、スキルの良さ、そしてウマ娘におけるスピードの重要性も相まって、このカードの欠点がほとんどない。実際、登場から9か月が経った後の新イベント「トレーナー技能試験」でサポートランキングが発表されたのだが、全ての分野で1位であり、このカードの1強状態が目立つ結果になっている。

無凸でも十分な性能を誇るこのカードだが、完凸時の性能向上がかなり大きい(特に得意率)ので、「無凸・低凸なら、フレンドから完凸キタサンを借りた方が良いので、持っている意味が薄い」と言う考え方もある。 例えば「自前無凸クリーク+フレンド完凸キタサン」と「自前無凸キタサン+フレンド完凸クリーク」なら、前者の方が強力であると言われている。 もちろん、全く別のサポートカードを借りたい時もある事を考えれば無意味ではないし、そもそも完凸キタサンを持っているフレンドがいないと言う事もあり得るのだが。 逆に自前で完凸キタサンを貸し出せるプレイヤーは、引く手数多であろう。

…しかしこのカード、初のピックアップではとんでもない罠が仕掛けられていた 普段のピックアップは0.75%なのだが初のダブルプックアップだったためかサトノダイヤモンドと共に0.5%に設定されていた。**普段の2/3しか出ないのだ。** 完凸のための期待値はおよそ18万円。この圧倒的な性能と低い排出率に多くのプレイヤーが挑み、そして散っていった…(財布的な意味で) いまでも動画サイトなどで検索すれば当時の阿鼻叫喚っぷりが残されている。 このガチャの影響があったかどうかは定かではないが、後のダブルピックアップでは2枚とも0.75%に設定されるようになった。

競走馬「キタサンブラック」

『そして、みんなの愛馬になった。』

オーナー(北島三郎)、そして名手(武豊)が愛する馬は、 闘いを重ねるたびに、人々の心の中へ。 威風堂々、新たなる王者の旅は続く。 幾多の想いとともに。

    • 『宴が始まる』**

止まらぬ威勢 陰ることのない迅疾 漆黒の槍の一突きに 我らもはや成すすべなし

競りかけ挑む者たちが ことごとく力尽きていく

やがて宴が始まり、キタサンブラックを称える歌声が溢れる

討たれ敗れた我らの心に 羨望と諦観を刻みつける

競馬界におけるキタサンブラック

2012年生まれの黒鹿毛牡馬15世代)。父ブラックタイド、母シュガーハート、母父サクラバクシンオー

父ブラックタイドは2004年のスプリングステークス優勝馬で、競走馬・種牡馬双方で大成功を収めた「英雄」**ディープインパクトの全兄**。しかし弟との評価には大きな差があり、それは産駒の価格にも反映されている。例えばディープの産駒であるサトノダイヤモンドは当歳時に**2億4,150万円**で落札されたが、キタサンブラックの価格はその69分の1に過ぎない**350万円**で購入されたと推定されている。また、性格はディープが大人しかった一方、タイドは荒かったらしい。 それでもその血統故に種牡馬入りすることができ、ディープの代用種牡馬として人気を集めた。キタサンブラックは彼の3年目の産駒であり、種牡馬として初めてのGⅠ勝利を齎した馬である。 母シュガーハートは名スプリンターとして名を馳せたサクラバクシンオーの産駒の一頭。生まれた時より高く評価されており、調教でも期待できる走りを見せていたが、デビュー前に屈腱炎を発症してしまい、そのまま繫殖入りとなった。

馬主は大野商事。大野商事は「サブちゃん」こと演歌歌手の北島三郎が設立した芸能事務所の法人名義であり、当馬の実質的なオーナーは北島三郎であると言える。所属は栗東トレーニングセンターの清水久詞厩舎、主戦騎手は武豊(2016年より。それ以前は北村宏司が5回、後藤浩輝浜中俊横山典弘が各1回ずつ騎乗)。 また、サトノダイヤモンドとはそれぞれの父親が全兄弟であるが、サラブレッドの血統としては従兄弟の扱いではない(それぞれの母が姉妹の時のみ従兄弟となる)。

2015年デビュー。3連勝でスプリングステークスを制するが、皐月賞では4番人気3着、日本ダービーでは6番人気14着と惨敗。 春二冠を制したのはドゥラメンテ(母の母エアグルーヴ)。しかし、ダービー後に骨折が判明し、休養に費やしドゥラメンテは年内全休となる。 キタサンブラックはセントライト記念を勝ち、二冠馬不在の菊花賞に5番人気で臨み、中団待機から抜け出して1着。馬主の北島三郎、調教師清水久詞は初のG1タイトル、騎手の北村宏司は初のクラシック制覇となった。また、セントライト記念を経ての菊花賞勝利はシンボリルドルフ以来の快挙であった。 有馬記念はファン投票3位、レースでは4番人気に支持されるが3着。勝ったのはゴールドアクター(父の父グラスワンダー)だった。なお、このレースを最後にゴールドシップは競走馬を引退している。

2016年からは落馬負傷で長期療養中の北村宏司騎手に代わって武豊が騎乗。逃げるか2~3番手につけてペースを支配するレース運びで、2年に渡って古馬中長距離路線に君臨。 2016年は大阪杯宝塚記念ではそれぞれ僅差で2着、3着に終わるが、天皇賞(春)ではカレンミロティックとの叩き合いを制しハナ差で1着。[[沈黙の日曜日>サイレンススズカ(ウマ娘)]]から17年半、武豊騎手はついに逃げで天皇賞を勝利した。(意外なことに、同騎手にとって逃げでは初のJRAG1勝利だった) 秋のジャパンカップでは一番人気に推された期待に見事に応えて1着。同条件の日本ダービーでの惨敗を逃げ切り勝ちで雪辱を果たした。年末の有馬記念では人気を分け合ったサトノダイヤモンドに勝鞍を譲るものの、年間成績は6戦3勝2着2回3着1回で**複勝率100%**と優秀な成績を残した。

ラストイヤーの2017年はこの年からG1に昇格した大阪杯から始動。 サトノクラウンアンビシャスマルターズアポジーロードヴァンドール等の強豪がひしめく中、キタサンブラックは3番手で追走。最終コーナーでロードヴァンドールを抜き、逃げるマルターズアポジーを直線で交わして1着を勝ち取った。 2連覇がかかった天皇賞(春)では、ヤマカツライデンが1000mを**58.3**と破滅的なペースで大逃げを打つ中で大きく離れた2番手に追走。第4コーナーで脚を使い切ったヤマカツライデンを抜き去り、後続を引き離し見事1着。ハイペースな消耗戦に動じず打ち勝ち、勝ち時計は**3:12.5のレコードタイム**。ディープインパクトが残した3:13.4を1秒以上も上回り、この記録は京都競馬場が改修に入った2020年まで破られなかったため、現在は**今後破られることがない永久の記録**となっている。 なお、大阪杯のGⅠ昇格によってこの年から春古馬三冠が確立されており、天皇賞(春)の勝利によっていきなりこの達成に王手をかけることとなる。そんな中で勝てば凱旋門賞も見据えられる春古馬三冠の最終戦・宝塚記念に挑むが、結果はサトノクラウンの9着と惨敗。陣営はこの結果を見て凱旋門挑戦を断念。秋を見据えて休暇に入る。

秋の初戦は天皇賞(秋)を選択。この際にキタサンブラックは今年限りでの引退が決定し、種牡馬となることが決まった。 迎えた本番、前日の台風の影響でずぶ濡れの重馬場となった東京競馬場だが、キタサンブラックはゲートに頭をぶつけるアクシデントがあったものの、最後の直線で誰も通ろうとしないボロボロなインコースを悠々と進み、詰め寄るサトノクラウンを引き離し1着。**史上5頭目の春秋天皇賞連覇**を達成し、鞍上の武豊は春秋合わせて通算14度目の天皇賞制覇を達成した。 続くジャパンカップでは連覇を目指すし、逃げでの勝ちを狙ったが、終盤、突き放すタイミングで脚を溜めていたダービー馬レイデオロと春天の雪辱を誓うシュヴァルグランが猛追。2頭に差し切られ、結果はシュヴァルグランの3着に終わる。

    • 駆け抜けた漢道・ラストランの有馬記念

ラストランとなる有馬記念では陣営も引退を花道で飾るため渾身の仕上げを施し、本番では覇を競ったシュヴァルグランやサトノクラウン、前走で古馬相手に快勝したスワーヴリチャードなどの強豪が揃う中、キタサンブラックはいつもどおりに逃げを打つ。 鞍上の武豊は終始手綱を緩めたまま、最後の直線に差し掛かり、ここで一気に後続を突き放す。

「キタサンブラック先頭!2番手はシャケトラ(福永祐一)!2番手シャケトラ!2番手はまだシャケトラが粘っているが、キタサンブラック、残り200!坂を上がって、スワーヴリチャード([[M.デムーロ>ミルコ・デムーロ]])が上がってきたが、しかし、逃げる逃げるキタサンブラック!クイーンズリング([[C.ルメール>クリストフ・ルメール]])も上がって来た!しかし、キタサンブラックだ!キタサンブラックだ~~!最後の最後もキタサン祭り!!!」**by NHK 大坂敏久(NHKグローバルメディアサービス出向)

シュヴァルグラン(ヒュー・ボウマン)とスワーヴリチャードが追い込みを掛けるが届かない。間から思わぬ伏兵クイーンズリングが伸びてきたがこれも届かない。 キタサンブラックは後続に1馬身半の差をつけて余裕の逃げ切り勝ち。過去2回挑んでも勝てなかった有馬記念に見事に勝ち、有終の美を飾った。

レース終了後には北村・武両騎手や調教師・調教助手を交えて引退セレモニーが行われ、北島三郎はキタサンブラックへ贈る新曲「ありがとうキタサンブラック」をVTRで披露。最後には競馬場のファンたちと「まつり」を大合唱し、中山競馬場にキタサン祭りの祭り囃子が響き渡った。

受賞歴はJRA賞最優秀4歳以上牡馬、年度代表馬を2016,17年連続受賞。 最終的にはシンボリルドルフなどに並ぶG17勝、テイエムオペラオーの獲得最多賞金記録を更新し、2020年には令和初となるJRA顕彰馬に選出されている。

(ウマ娘では親友の)サトノダイヤモンドとは2戦を闘い、1勝1敗。 一度目の2016年有馬記念では先頭を行くが、終盤にじわじわと追い込んできたサトノダイヤモンドに差し切られクビ差で2着に終わる。 二度目の翌年2017年の天皇賞(春)では余裕の逃げ切りを見せ1着。サトノダイヤモンドは2着のシュヴァルグランを捕らえきれず3着だった。

ウマ娘プロジェクト発表(2016年3月)以前から、馬主の北島三郎はレース後に「応援してくれたファンへ感謝の気持ちを表すライブ」を行っていた。

余談

アニメ Season1のキタサンブラック?

WDTが終わりウイニングライブが行われている会場でキラキラ目を輝かせながら見入っているウマ娘。その名称は公式には明かされていない**(公式からこのウマ娘が「キタサンブラックだとは明言されていない)**。右耳にリボン、髪色、流星、服のカラーなどの特徴からファンの間ではキタサンブラックが最有力候補と目されていり。

なお、『このウマ娘はキタサンブラックではなく、同じ馬主のキタサンミカヅキである。』という説もある。 この馬は中央から地方の船橋競馬に移籍して活躍した馬で、父がキングヘイローで母父がブラックと同じサクラバクシンオー。 毛色も、ブラックと同じ顔に白斑の入る鹿毛馬で、このウマ娘の特徴に重ならないこともない。 現在は優駿スタリオンステーションで種牡馬として供用されている。

新たな同期

2022年2月22日に放送されたぱかライブで、キタサンブラックと同世代の競走馬がモチーフと思われる、二名の名称不明のウマ娘が登場。

前者にてついては同放送で流れたショートアニメでサトノダイヤモンドに「サトノグループの『クラちゃん』」と呼ばれていたことから**サトノクラウン**で間違いないと思われる。 後者についてはまだ情報が少ないため断言はできないが、今のところは**シュヴァルグラン**説が有力。栗毛に近い髪色に縦長の流星を持ち、馬主で元プロ野球選手の佐々木主浩の所属していた横浜ベイスターズ・シアトルマリナーズから連想された、勝負服の白・水色・青と一致する水兵帽に投手のようなポーズなどが判断基準。

余談ではあるが、元ネタの馬主つながりで、演歌を歌っているものや、所謂、中の人ネタで「ヒトリダケナンテエラベナイヨー!!!」的なものも見受けられる。

関連項目

  • サトノダイヤモンド
  • トウカイテイオー
  • サクラバクシンオー:史実では母父(母方の祖父)に当たる。そのためか当初は短距離血統と見られていた。1stアニバーサリーのスペシャルアニメでも早速絡みがあり、「何となく親近感を感じた」らしい。
  • エアグルーヴグラスワンダーシンボリルドルフ テイエムオペラオー
  • ゴールドシップ:史実ではゴルシのラストランとなった2015年の有馬記念で一度だけ対戦あり(キタサン3着、ゴルシ8着)。この時のキタサンの騎手はゴルシの騎手経験もある横山典弘だった。また、有馬記念のあとで行われるゴルシの引退式の開始が遅れたため、ゴルシの馬主と同じ北海道出身のよしみでキタサンの事実上馬主の北島三郎が「まつり」をカラオケ付き&フルコーラスで大熱唱、寒空の下でゴルシの登場を待つ観客たちを盛り上げ温めた。

ちなみに、[[固有二つ名>固有二つ名(ウマ娘)]]取得に必要なファン数が**2人とも48万人以上**という共通点がある。

  • コパノリッキー:幼少期に同じ公園で遊んだ幼馴染。史実では同じ育成牧場(ヤナガワ牧場)出身。
  • 弥次喜多東海道中膝栗毛の主人公コンビ。後援会はキタサンブラックを「ちーやじさん」と呼ぶのだが、その由来だと思われる(きたさん繋がり)。